最近なにかとSNS上で目立っているラルグス。
名前を聞くようになってから随分経ちますが、最近では名前だけでなく実際に装着している人も増えてきて、会場などで見掛ける機会も多くなりました。
ただ、値段がねえ…
高い?
いやいや、その逆。
明らかに地雷だろ?と疑いたくなるような激安ショックを売っているメーカーだ。
一昔前なら、この価格帯でサーキットなんて走ろうものなら、ピットに戻る頃には何か色々漏れてるとか当たり前みたいな印象ですよ。
いくつかのラインナップがあるものの、ベーシックな物ではなんと7万円台から売っている。
念のため言っておくが、アッパーマウントやスプリングもセットになった、一式のキットがこの価格である。
とは言ってもね、「良い」と言う評判は全く聞かないが、逆に「悪い」と言う評判も聞かない。
そして何より、実際にサーキットを走行しているユーザーが若年層を中心に結構な数いるので、少なくとも入門用には可もなく不可もなく、手頃で丁度良い感じなのだろうか。
ちょっと怖いが実際に買って確かめてみる事にした。
これがね、意外な事に外観上のクオリティはまずまずと言ったところで、一見すると7万円とは思えないしっかりした印象を受ける。
また、細かい部分を観察しても、異音防止のスラストシートや、ロックシートの固着を防止するためのスプリングワッシャーなど、結構色々な部分に配慮して丁寧に作られている感じだ。
実際にアクセラに取り付けて慣らしとセッティングを済ませた後、コースに持ち込んで煮詰めに掛かるが、ここでちょっと気になる点が。
実際のところ悪くはないし、吊るしからハイレートのスプリングに変更してもしっかり減衰も追い付いている。
しかし、いくら減衰調整ダイヤルを回してもバシッと決まる場所が見付からない。
と言うのも、RX-8で使用しているオーリンズや、アクセラで交換前に使用していたテインでは減衰ダイヤルを調整すると伸び側の減衰が変化して、縮み側はほとんど変わらない1ウェイバルブ構造。
対して、ラルグスは減衰ダイヤルを回すと、伸びも縮みも同じくらい変化すると言う特性がある。
なので、ハードスプリングを使用した際に欲しい伸び側の減衰を上げて合わせると、縮み側が固くなり過ぎて突っ張る。
フラットな場所を走っている間は縮み側はスプリングレートに支配されるので気にならないが、縁石を軽く蹴飛ばした時や、低速で素早く切り返す時に減衰が効き過ぎて縮まない。
なので、柔らかいスプリングを使用するか、ハードなスプリングを使うならある程度妥協してバランスの良いところで合わせておくしかないと言った印象。
悪くはないが、セッティングが出し難いと言った感じである。
恐らく、吊るしで使うか、少々レートを上げる程度なら気にならないと思うが、今回アクセラに使用しているスプリングはフロント15kgf/mmにリア12kgf/mmと、Sタイヤを想定したジムカーナ向けのセッティングとしているので、このレートになるとネガティブな点が露骨に顔を覗かせる。
ただ、入門用には全然ありだと思いますし、何しろ値段が安いのは若者やワインディングを軽く流して楽しむ程度のライトユーザーには嬉しいポイントではないだろうか。
もっと詳しいレビューや、商品の付属品などの詳細については以下の記事で紹介していますので、是非ご覧ください。
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